時間を無駄にしないロードトリップの美味しい食事方法

湖を見ながら作るオリジナルソーセージパン ロードトリップのコツとワザ

都市や街を中心に巡る旅ならレストランでゆっくり食事を楽しむのもいいですね。

アメリカのドライブ旅では場所によっては一軒のファストフード店すらないという場合も決して珍しくありません。

例えば西部のグランドサークルでは何も準備していないと食事にありつくのに苦労してしまうことも。

ファストフードのお店を目指して1時間以上も走らなければならないのは時間的にももったいない。

そんな事態を避けるために私たちが毎回やっている時間を費やさなくて済む食事法とその用意をご紹介します。

まずは大型スーパーマーケットへ

到着した空港からレンタカーで出発したら最初の目的地までの間で大型のスーパーマーケットに立ち寄ります。

例えばロサンゼルスやサンフランシスコなどの大都市が出発地なら郊外に出てからでもいいですが、インターステートハイウェイなどフリーウェイの出入口近くにある大型店を利用するのが効率もよく便利です。

1回の買い物で必要品が全てそろうのはウォルマート Walmart Supercenter がおすすめ。

食料品や日用品だけでなくキャンプ用品まで安く入手可能です。
また店舗数が多いのもメリット。

役に立つ便利な道具を購入

①クーラーボックス

特に夏場は必携です。

発泡スチロール製使い捨てタイプクーラーボックスとショルダーバッグタイプのクーラーボックス
クーラーボックスは是非調達しておきたい便利品のひとつ

写真右側はショルダーバッグタイプのクーラーボックスで飛行機内持ち込みも可能。
内側はプラスチック製ボックスなので水漏れの心配も無く無造作に氷を入れてしまっても大丈夫。
飛行機に搭乗の際、壊れやすいものや型崩れさせたくない土産品などを収納できたりと結構重宝します。

コンパクトで持ち運びに楽な24Cans タイプ(350ml缶が24本入るタイプ)なら車のトランクにも他の荷物と共に収めやすい。
ウォルマートで $18.00前後(1ドル110円換算で1,980円)で、一度買ってしまえば何度でも使えます。

私たちは2人なのでなんとか足りる容量ですが、大きなサイズは持ち運びが大変なため、もし容量が足りなければ写真左側の発泡スチロール製の使い捨てタイプクーラーボックスを追加するのがおすすめです。

こちらは $2.00~$3.00くらい(同220~330円)。

旅の終盤で壊して廃棄できるのがメリット。
ただ頑丈さには劣るのでちょっとでも亀裂が入ってしまったらアウト、水漏れを起こすので持つときにはハンドル部分を両手でしっかり支える必要があります。

私たちは車のトランクに収納する際、万一の水漏れに備えて日本から持参した70リットルサイズの大ビニール袋をクーラーボックスの下に敷いています。(過去に水漏れの失敗経験があります)

発泡スチロール製使い捨てタイプクーラーボックスの中身
夏場は必需品です

野菜やハム・チーズなどの食品を安全に保つためにもクーラーボックスは用意しておきたい用品です。

②キャンプ用携帯式ガスストーブとコンパクト鍋

キャンプ用携帯式ガスストーブとコンパクト鍋
使い勝手は抜群

持っていたら断然便利。
ブタンかプロパンガスボンベ230gタイプを購入すれば10日間のロードトリップ中は十分賄えます。

最大のメリットはほとんど場所を選ばすサッと使えてサッと片付けられること。
カップラーメンだけでなく日本から持参したレトルトご飯パックを湯煎して温かい白米を食べることもできます。

携帯式ガスストーブで湯煎した白米をピクニックテーブルで食べる
湯煎して食べるレトルトご飯パック

写真ではレトルトご飯パックの上半分が鍋からはみ出した状態ですが、沸騰湯煎を十分すれば全然問題ありません。
大自然の中で温かいご飯を食べていると、わざわざ時間をかけてレストランを探す必要性は感じません。

ちなみにカップラーメンは日本の2大メーカー(東洋水産:マルちゃんシリーズと日清食品:カップヌードル)の製品がたいていどこのスーパーマーケットにも置いてあり、1個 $0.30~$0.35くらい(1ドル110円換算で33~38円)と安価で購入することができます。

携帯式ガスストーブと米国版「マルちゃんカップラーメン」
アメリカにもあります「マルちゃんカップラーメン」

味は日本では出会えない「…Flavor」などいろいろなバージョンがあって、美味しいかどうかは実際にアメリカへ行った時のお楽しみ。
余談ですが我々日本人のように麺をすする習慣のないアメリカ人に合わせ、麺の長さが写真のように短めに作られているのが特徴です。

ウォルマートであればキャンプ用品コーナーでガスボンベと着脱式バーナーを入手可能。
ガスボンベはプロパン/ブタンガス230gタイプで $5.00前後(550円)、繰り返し使えるバーナーは $30.00前後(3,300円)です。

うっかり忘れがちなのは点火用のライター
日本出発前にあらかじめ1個バッグに放り込んでおくのが確実です。

また調理用の小鍋セットは同じくウォルマートなら $28.00ほど(3,080円)。
一度購入すればずっと使えます。

食料品はまとめ買いしたほうがいいか?

郊外のスーパーマーケットは駐車場も含めて巨大な店舗が多く、食料品など必要品をちょっと買い足すだけなのに20~30分かかってしまいます。

限られた日数と一日の行程の中で買い物時間は出来るかぎり短縮したいため、ついまとめ買いをしたくなります。

しかしながら野菜やハム、ソーセージの肉製品などは夏場の西部の高温下ではすぐに痛んでしまい、クーラーボックスに入れる保冷用の氷もどんどん解けてしまいます。

スーパーマーケットで購入しショッピングカート満載の食料品

痛む心配のない食品は最初にまとめて購入、生鮮関連食品は2~3日おきに買い足すのが安全かつ効率がいいと思います。

8~10日間のスケジュールで実際に私たちが用意する食料品の中で主なものを紹介します。

日本から持参するもの

①レトルトご飯パック
私たちの場合、現地日数が8日間なら1人10パック×2人分=20パックで賄います。
食料品ディスカウントスーパーで10ケ入りパック(1パック700円前後)を2つ購入。

モーテルの部屋に備え付けの電子レンジ(英語では microwave マイクロウェイブと言います)をうまく活用して、朝出発直前に加熱したらタオルに包んで保温し、景色のよい場所を見付けて朝日を浴びながら食べるのが美味しい。(季節や場所によって早朝は寒いです)

日中の移動途中などマイクロウェイブが無い場合は先述の通り湯煎して食べることも可能。

★食べ終えたトレーは捨てずに洗って旅の終盤までいくつか持っておくと何かと便利(カット野菜サラダのお皿にしたり)です。

②ご飯用ふりかけなど
お好みのふりかけやごま塩などがあると一層美味しくいただけます。
痛む心配もないし軽いので持ち運びも簡単ですね。

③インスタントみそ汁の素
粉末タイプか合わせみそタイプかお好みのものを持っていくとより一層美味しいです。
先述のガスストーブでサッと湯を沸かせばOK。

④粉末のコーンスープの素やスティックコーヒーなど
嗜好に合わせて少し持っていくと飽きずに楽しめます。

⑤耐熱式紙コップ
100均ショップのもので十分ですが熱湯対応のものが必要です。

⑥マスタードソースや小袋タイプのケチャップ
サンドウィッチ用に毎回持参しています。
もちろん現地のスーパーマーケットで入手できますが、10日間前後で使い切れる分量の商品はありません。
1ヶ月かそれ以上のスケジュールの場合は現地調達品でいいと思います。

⑦箸
食品ではありませんが意外と忘れがちなもの。
私たちはいわゆるお弁当用のお箸セットを持参しています。

プラスチック製のスプーンとフォークも一組ほしいですね。
コンビニでもらえるような使い捨てタイプのもので十分。
もちろん現地で容易に入手可能ですが人に配るほどの数量が1パックに入っているので日本から持参したほうがいいですね。
仮にもし忘れてしまってもお箸があればなんとかなります。

アメリカで購入するもの

①飲料水(ペットボトル)
最初に思い切って大量に購入してしまいます。
店舗によっては驚くほど安価な場合もあり、例えばウォルマートで500ml=16.9FL OZ 入りのペットボトル40本パックがたったの $4.00前後(440円)で購入できることも。

★空になったペットボトルは捨てずにとっておき宿泊したモーテルで水道水を満たしておけば手洗い用などに重宝します。

②飲料水(ガロンボトル)
1ガロン=3.78リットル入りのボトルを購入しておき、空になったペットボトルに補充して使っていくととてもリーズナブル。
1本 $0.90~$2.00くらい(99~220円)。
ちょっと高めですがガスステーションでも購入可能です。

西部の気候は乾燥しているのでたとえ2人でもあっという間に飲み水を消費してしまいます
飲料水は余るぐらい持っていたほうが安心です。

1ガロン入りミネラルウォーターボトルからペットボトルへ水を小分けする
空いたペットボトルに水を補充

③カット野菜バッグ
旅行中不足しがちの野菜を手っ取り早く補うならこれが一番。
250g入りバッグで $3.00~$4.00ほど(330~440円)。

パンにはさんで野菜サンドウィッチにしたりサラダとして食べたりもします。
クーラーボックスで保冷しますが3日目には痛んできてしまうため3日おきに購入します。

旅に携行する食材(カット野菜・加熱用レトルト食品・カップ麺)

④電子レンジ加熱タイプのレトルトパックRTC食
チキンやビーフ、ポークなどの肉系を中心にグラタン風やラザニア風、パスタ風などいろいろなタイプがあり、マイクロウェイブ(電子レンジ)で60秒加熱するだけで結構美味しい。
1個 $2.00~$3.00ほど(220~330円)。

先述のご飯パックと同様に出発前のモーテルで加熱調理を済ませておき、こぼれないように持ち運べば絶景を望みながらの食事もできます。

電子レンジ加熱用レトルトRTC食品

⑤カップラーメン
こればかりでは栄養面で問題ですが先述の通り何より簡単なのがメリット。
ガスストーブでお湯さえ沸かせば場所を選ばずたとえ荒野の真ん中でも食べられます。
1個 $0.30~$0.35ほど(33~38円)。

⑥パン
場所を選ばずいつでも食べられるのがメリット。
サンドウィッチを作って食べるのがおすすめです。
スーパーマーケットのラインナップは豊富なのでお好みで選んでみるといいですね。
ハンバーガー用のパンなら8個入りで安価なものなら $1.50~$3.00ほど(165~330円)。
クロワッサンなどちょっと高めのパンは $4.00~(440円~)といった価格です。

乾燥した気候の西部ではすぐにパサパサになってしまうので、一度にあまり大量購入しないことです。

⑦ハム、ソーセージ、チーズ
日本では目にすることのない種類の豊富さです。
お好み次第でいろいろ試してみるのも楽しい。

1ポンド 1LB=453g 入りスライスハムは1パック $3.00~$5.00ほど(330~550円)。
8本入りホットドッグ用ソーセージは1袋 $3.00前後(330円)。
24枚入りスライスチーズは1袋 $2.50~$4.00ほど(275~440円)。

⑧氷バック
特に夏場のクーラーボックス保冷用に氷必需品です。
10ポンド 10LB=約4.5kg 入りアイスバッグ1袋 $1.50~$2.00ほど(165~220円)。

真夏のロードトリップでは毎日氷が必要になりますが、モーテルのアイスマシーンで調達することもできます。
またガスステーションでも販売されています。

★氷を小分けして入れるための小ビニール袋(13号:寸法260×380mmくらい)を持参すると便利です。

実際に私たちが食べているのは

やっぱりお米は美味しい。

たらこふりかけとレトルトカレーをかけたインスタント白米

上の写真はモーテルで食べる夕食の一例です。

その日の目的地への到着時間がたとえ遅くなってもこの用意があれば慌てる必要はありません。
シャワーを浴びてのんびり食べることができます。
夜間に食事のできるお店を探し回るのは疲れるしストレスになりますよね。

手作りの野菜・チーズ・ソーセージサンドウィッチ
特製サンドウィッチ

昼間の行動中にはたいてい手作りサンドウィッチを食べることが多いです。
野菜を多く摂取できることと、ピクニックテーブルさえあれば気軽に食べられるのがメリット。

お湯を沸かしてお好み次第でスープやコーヒーを入れることも。

ドライブ旅に携行する食材(ホットドッグ用パン・ソーセージ・カット野菜・スナック)

どんな場所で食事をするか?

私たちが食事をする場所で多いのが以下の3つ
● 国立公園や州立公園のピクニックエリア
● ハイウェイのレストエリア
● 景色のよいハイウェイの道端

キャニオンランズ国立公園の景色を望むピクニックエリアで食べる食事
ユタ州:キャニオンランズ国立公園の景色を望みながらいただくご飯

国立公園や州立公園などの自然公園には必ずピクニックエリアがあり、写真のようなピクニックテーブルが設置されています。

絶景を眺めながらの食事なら美味しさも倍増しますよ。

ハイウェイ沿いレストエリアのピクニックテーブルで取る休憩と食事
ハイウェイのレストエリア

ハイウェイのレストエリアに設けられたピクニックエリアを使うのも時間を無駄にしない食事のひとつです。

上の写真のような独立したピクニックテーブルが隣と十分な距離をおいて設けられており、プライバシーが保たれているので快適に過ごせます。

停めた車の横で携帯式ガスストーブを使って湯を沸かす
ハイウェイ脇で湯を沸かして手っ取り早く食事

無理のないようにではありますが出来るだけ行動時間を確保するように努めるので、宿泊したモーテルを出発するのはたいてい早朝。

食事可能なお店の有無を気にかけることなく上の写真のようなところで手軽に食事を済ませてしまうことも。

宿泊先モーテルの部屋で湯を沸かし手っ取り早く食べる簡単夕食

訪れる場所や走行するルートよってはレストランやファストフード店、コンビニなどが極端に少ないケースもあります。

私たちは限られた時間の有効活用を一番の目的としてご紹介したような方法で道中の食事をすることが多く、コスト面のメリットも大きくなります。

でも時間以上にお得なのは美味しいこと。
大自然の絶景の中で食べるごはんはとにかく美味しい。

ロードトリップの食事はちょっとした工夫で様々な楽しみ方が出来ますね。

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