ガス欠しないよう常に注意を払うべき
“ NEXT GAS 179 MILES ”
『次のガスステーションまで 179マイル』
「179マイル走らないとガソリンは手に入らない 」ということです。
179マイルをキロメートルになおすと(1mile=1.609 km なので)、じつに288km先までガスステーションが無いということになります。
この距離を日本に置き換えてみると、
例えば東名高速道路なら、東京ICから愛知県の岡崎IC付近、あるいは東北自動車道なら、川口JCTから宮城県の白石IC少し手前までの距離に相当します。
日本ではあり得ないことですが、アメリカ(特に西部)では100km以上に渡ってガスステーションが無いというのは決して珍しくありません。
意識していないと痛い目に遭うガス欠
クルマ社会であるアメリカにはガスステーションはたくさんあります。
ただし特に人口密度の低い西部などカントリーサイドではとりわけ要注意です。
もしこのような標識が目に入った段階で、車のガソリンゲージが半分を下回っていたら、迷わず来た道を引き返すのが賢明です。
絶対にそのまま先へ進んではいけません。
もちろんこの時点でガソリン残量がすっからかんならアウトですが、写真のような舗装整備されたハイウェイを走行しているかぎりは、Uターンしてもなお何百キロもガスステーションが無いということはありません。
とは言うものの、あまく考えていると肝を冷やすことに。
下の写真はネバダ州北部の町、ウィネムッカ Winnemucca から USハイウェイ US95号線で北へ31マイル=約50km の地点から分岐する ネバダ・ステートハイウェイ NV140号線 へ入ったところ。(2015年8月撮影)
実際にUS95号線を、ウィネムッカ Winnemucca 方向へ9.5マイルもどれば、ガスステーションがあるのですが24時間営業ではないので、時間帯によってはウィネムッカまで走らなければなりません。
2015年8月に実際に通ってみると、標識に表記されている途中のデニオ Denio は人口40人ほど、さらにオレゴン州に入ってアデル Adel も小さな町でした。
アメリカをロードトリップする際に気を付けたいのは、ロードマップ上に記された『町』に惑わされないこと。
地図上でそこそこの町だと思い込んでガスステーション(ストアーやモーテルも同様)を目当てにしていたら、何もなかった!なんてことが結構あります。
カーナビゲーションでガスステーションのある場所を検索するという手段もあります。
しかしもしもの時に備えて、しっかりとしたロードマップを携行することを強く推奨します。
州ごとの正確なロードマップなら主要な町・都市や、ジャンクションなどポイントとポイントの間の距離がマイル数で記載されているし、広い範囲を一目で詳しく見ることができるので便利です。
ガソリンゲージが半分を下回ったら直ちに給油
過去にガス欠寸前で、行けども行けどもガスステーションが無くて肝を冷やした経験があります。
インターステート・ハイウェイ I-80号線をネバダ州からユタ州のソルトレイクシティーへ向かっていた時のこと。
ネバダ州とユタ州の州境の町で給油すべきところ「もう少し先で給油すればいい。」と考えたのが愚かでした。
あきらめかけたギリギリのところでなんとかセーフでしたが、おそらく手前のどこかに写真のような警告標識があったはずなのに気付かなかったのでしょう。
加えてあらかじめロードマップをよく見ておけば、その区間にガスステーションなど何もないことが予測できたはず。
いい教訓になりました。
「ノー・サービス」とはガソリンを含めてストアーやレストラン、モーテルなど一切なしということ。
ガソリンだけでなく、食料や水(特に夏場の水はとっても大事)も常に十分持っていたほうが安心です。
灼熱の砂漠のド真ん中や極寒の山岳地帯、闇夜の荒野でのガス欠は危険です。
車の往来が頻繁にある場所や時間帯なら救援も頼めます。
でももし携帯電話も通じない漆黒の闇夜で朝を待たなければならないのは辛いです、いや想像したくもないですよね。
ロードトリップをするうえで常に頭に置いておくべきなのは、『ガソリンはゲージが半分を切ったら直ちに入れる!』
ガス欠はドライバーのちょっとした注意で100パーセント防げます。
インターステート・ハイウェイ にはガスステーションだけでなく、レストランやファストフード、モーテルなどの案内標識があることも覚えておくと安心です。
ガソリンと同様に食事にありつけないのも辛いし身体にとっても決して良くありません。
私たちがアメリカをロードトリップする際にやっている簡易だけれども結構美味しい食事方法を以下の記事で紹介しています。
ガス欠を防ぐための7つの心得
①ガソリンゲージが半分を下回ったら給油する。
②日本からの旅行の場合は、レンタカーを運転することになると思いますが、借りた車のガソリンタンク容量や排気量のほか、燃費特性(どのくらいのペースでゲージの針が下がっていくかなど)を早い段階でつかんでおく。(ダッシュボードケースに取扱説明書が入っています)
③しっかりしたロードマップを携行する。
※ 日本で入手するなら “Rand McNally” (ランド・マクナリー)の『Road Atlas』がおすすめ。
輸入書籍を扱っている大手書店やネットで購入可。情報量の多い大サイズ版(2000~3000円くらい)がベター。
④ロードマップをよく見てあらかじめ目星をつけておく。
(小さな町には何もない場合も)
⑤その日の予定行程に峠越えがあるかを把握しておく。
(平地に比べて燃費が一気に悪くなります)
※ 峠は “〇〇 PASS” や “〇〇 SUMMIT” と表記されます。例えば “BEARTOOTH PASS” や “AUSTIN SUMMIT” など。
⑥標高の高い場所(ロッキー山脈周辺など)では酸素が薄いため、一段と燃費効率が低下します。
⑦重要な情報がある場合が多いので道路標識にはチラッとでも目を向ける。
【記事内容について】
本文に記載したガスステーションの所在地、営業時間、またガスステーション自体の有無など変わる可能性があります。(本記事は2015年8月に訪れた状況を基に作成)
当該地域を訪れる際にはご自身で最新の情報をご確認ください。
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