アーチーズ国立公園だけではない、絶対見たいコロナアーチへハイキング

快晴のコロナアーチの下に集う多数のハイカーたち デスティネーション

ショートハイキングで見に行くコロナアーチ

アーチーズ国立公園にほど近いながらあまり知られていない「コロナアーチ Corona Arch」を紹介
うっかり見逃しがちなコロナアーチは国立公園や州立公園ではない隠れた魅力のあるナチュラルアーチです。

こんな旅行者におすすめ

アーチーズ国立公園キャニオンランズ国立公園を訪れる人
★ロードトリップの行き先に国立公園などの有名どころ以外のプラスアルファ・・・・・・・・・・・・を求める人
★最寄り町のモアブ Moab に2泊以上する人
★ハイキングしたい人、またはハイキングするのは苦にならない人
★ハイキングする時間的余裕のある人(コロナアーチ往復2~3時間)

赤茶色の砂岩にかかる高さ32メートル、開口幅43メートルのコロナアーチと青空
コロナアーチ Corona Arch

ハイキングするのはちょっと苦手・・・、そこまでする時間がない・・・けれど有名なところ以外にも行ってみたいという人にはシーニック・バイウェイのドライブを推奨します。

コロナアーチ・ハイキング5つの魅力

迫力の自然美
自然の造形とは思えない高さ32メートル、開口幅43メートルの超弩級アーチを真下から眺められます。
ユタ州のシンボルにもなっているアーチーズ国立公園の「デリケートアーチ Delicate Arch」(下の写真)に負けず劣らずのインパクト。

夕陽に赤く照らされるアーチーズ国立公園にあるデリケートアーチの2カット
アーチーズ国立公園にある「デリケートアーチ」(左 2008年8月, 右 2016年5月)

アーチーズ国立公園に比べて圧倒的に訪れる人が少ない
特にピークシーズン中のアーチーズNPの混雑に比べれば人がぐっと少なくストレスフリー。(アーチーズNP内各ポイントのパーキングエリアは常時満車になることも)

難しいコースではないので子供連れファミリーでも楽しめる
往復4.8km、標高差約140mで、夏場は暑いけれど子供でも歩けるハイキングコース。

最寄り町モアブからのアクセス抜群
モアブの町の中心部からトレイルヘッドまで14マイル=22km(約25分)。

地元学校の遠足コースにもなるハイキングトレイル
地元ユタ州のハイスクールの子供たちが課外授業として遠足に訪れる場所なので、信頼できる安全なハイキングコースです。

コロナアーチ・トレイルの基本情報

★距 離:片道2.4km(往路復路とも同じトレイル)
★標高差:140m
★所要時間:2~3時間
★難易度:比較的易しい(途中にワイヤーと梯子箇所あり)
★トレイルヘッド:UT279号線沿いのパーキングエリア
★入場料, 許可証などは不要
★トイレ:トレイルヘッドにあり

【トレイルマップ】

【モアブからのアクセス】

モアブ中心部の観光案内所(モアブ・インフォメーションセンター Moab Information Center / 25 East Center St, Moab, UT 84532)からメインストリートUS191号線を北上(US191 NORTH)。
2.7マイルでコロラド川の橋、その先1.3マイルのUT279号線とのT字ジャンクションを左折して、UT279 通称 “ポタッシュ・ロード” へ入る。(ジャンクション手前に左折案内標識あり)
UT279 SOUTHを走ること10マイルでコロナアーチのトレイルヘッド駐車場(道路右側)に到着。
モアブから14マイル、25分弱。

【アーチーズNPビジターセンターからのアクセス】

ビジターセンターからエントランスゲートを出て間もなくのUS191ジャンクションをモアブ方向へ左折。
0.5マイル先のUT279とのT字ジャンクションを右折すればあとは同じ。
11.3マイル、20分弱。

【コロナアーチの現地最新情報は】
 Utah Office of Tourism 公式サイト(英語版)→ こちら

トレイルヘッド・パーキングエリアから片道2.4kmのハイキングスタート

パーキングエリアに車を停めたら、まずはトイレを済ませておくといいでしょう。
ハイキングトレイルはパーキングエリア出入口寄りからスタートです。

ハイキングトレイルの駐車場からコロナアーチへ出発するハイカー
パーキングエリア横(写真の奥)からトレイルがスタート

夏場の日中は猛暑を覚悟、十分な飲料水は必携です

片道2.4kmのトレイルは夏場の真昼間はほとんど日陰がありません。
特に6~8月のこのエリアは日中40℃超えも当たり前。
真夏に行くなら早朝のハイキングが安全です。
私たちが歩いたのは2018年5月初めの快晴下11:00~13:00にかけて。
暑さ、日差しと空気の乾燥は強烈でした。

もっとも重要な持ち物は十分な飲み水
夏場なら1人当たり1.5リットルは携行したほうが安心
日本ではあり得ない乾燥気候なので曇天でもこまめな水分補給は必須。
それから紫外線対策も忘れずに。

トレイル途中にワイヤーと梯子あり

パーキングエリアから坂道を一段上ると鉄道線路を横切ります。
6マイル奥のカリウム(ミネラル)鉱山へ通じる貨物専用路線で、運転本数は多くなさそうですが横断時は左右をよく確認です。

赤茶色の砂岩絶壁の間を走るポタッシュ・レイルロードの線路
スタートして間もなく渡るのが、ポタッシュ鉱山に通じる貨物専用線路

ハイキングトレイル前半は砂地やちょっとした岩場。
砂岩表面にペイントされたトレイルマーカーを目印に上って行くと、トレイル後半にはワイヤーを掴みながら上り下りする急傾斜箇所と、そのちょっと先に短い梯子がかけられた場所があります。(下の写真)
決して険しくはないので、足を滑らせないように注意してあげれば子供でも大丈夫
コロナアーチ・トレイルはリードにつないでいればペット同行もOK。

ワイヤー伝いに赤茶色の砂岩の急斜面を登るカップルとペットのゴールデンレトリーバー犬
短い区間をワイヤーを頼りに登ります
赤茶色の砂岩壁を梯子でよじ登る女性ハイカー
鉄製のしっかりした梯子です

ゆっくり歩いて30分足らずで前方にコロナアーチが見えてきます。

周囲を赤茶色のナバホ砂岩に囲まれたコロナアーチとボウタイアーチ
梯子のあとのトレイル終盤はコロナアーチがずっと見えています

往路は約40分で到着~アーチの真下は日陰のオアシス

コロナアーチが視界に入るトレイル後半は赤茶色の比較的滑らかな砂岩 Sandstone の上。
アーチに目が釘付けになりがちですが、砂岩はとても滑りやすいためスリップしないよう足元には注意です。
またよそ見をして所々に咲いている小さな花を踏まないように。

強い日光に照らされた砂岩の乾燥した地面に咲く小さな黄色い花
乾燥した地面にたくましい命が(2018年5月)

普通に歩けばコロナアーチには40分前後で到着
(私たちは途中で写真撮影に時間を費やしながらのペースだったので50分)

快晴の下、高さ32メートル開口幅43メートルあるコロナアーチに近付くハイカーたち
高さ32メートル, 開口幅43メートルの大スケール

アーチ直下の日陰は最高のオアシス。
高さ32メートルのアーチを見上げながらひと眠りするもよし、アーチをくぐり抜けて反対側から眺めるもよしです。

高さ32メートルのコロナアーチの真下にできた日陰で休むハイカーたちと青空
コロナアーチ下の日陰は絶好の休憩スペース

「ボウタイアーチ」にも注目~復路は同じトレイルを40分弱

帰りは来たトレイルをそのまま戻ります。

戻る途中でボウタイアーチ Bowtie Arch の巨大穴を下から覗いてみるのもおすすめ。
ボウタイアーチはコロナアーチ手前の砂岩の崖にある大きな穴を伴ったナチュラルアーチ。
(下の写真 左側がボウタイアーチ)

コロナアーチとボウタイアーチを遠くに望むユタ州の風景

急斜面をよじ登ってボウタイアーチの下へ近付くこともできます。

赤茶色の砂岩の崖にぽっかり開いたボウタイアーチの巨大穴
ボウタイアーチの巨大穴

ゆっくり歩いてトレイルヘッドのパーキングエリアまで所要時間は40分足らず

《最後に》モアブエリアのトリップスケジュールにぜひ加えたい

ユタ州モアブエリアの穴場ともいえるコロナアーチへのショートハイキングを紹介しました。

モアブを起点にした場合の所要時間目安は、
往復時間 最低約3時間(ハイキング時間2時間+モアブとトレイルヘッド間往復で1時間)

もし時間があれば、トレイルヘッドからUT279号線 “ポタッシュ・ロード” を戻る途中の、ダイナソー・トラック(恐竜の足跡)とペトログリフ(先住民が描いた岩絵)に立ち寄るのも一案です。
どちらもポタッシュ・ロード沿いで車を降りればすぐ。
所要時間はそれぞれ20分ずつ、合計40分みておけば十分楽しめます。

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